登録販売者試験対策まとめ・勉強のポイントを解説|『第5章 Ⅰ 医薬品の適正使用情報』

漢方情報サイトmeguryのno-image

Ⅰ 医薬品の適正使用情報
医薬品は、効能・効果、用法・用量、起こり得る副作用等、その適正な使用のために必要な情報(適正使用情報)を伴って初めて医薬品としての機能を発揮するものである。

要指導医薬品又は一般用医薬品の場合、薬剤師、登録販売者その他の医薬関係者から提供された情報に基づき、一般の生活者が購入し、自己の判断で使用するものであるため、添付文書や製品表示に記載されている適正使用情報は、その適切な選択、適正な使用を図る上で特に重要である。

医薬品の販売等に従事する専門家においては、購入者等への情報提供及び相談対応を行う際に、添付文書や製品表示に記載されている内容を的確に理解した上で、その医薬品を購入し、又は使用する個々の生活者の状況に応じて、記載されている内容から、積極的な情報提供が必要と思われる事項に焦点を絞り、効果的かつ効率的な説明がなされることが重要である。

1)添付文書の読み方
① 改訂年月
一般用医薬品を含めて、医薬品の添付文書の内容は変わらないものではなく、医薬品の有効性・安全性等に係る新たな知見、使用に係る情報に基づき、必要に応じて随時改訂がなされている。重要な内容が変更された場合には、改訂年月を記載するとともに改訂された箇所を明示することとされている。

② 添付文書の必読及び保管に関する事項
添付文書の販売名の上部に、「使用にあたって、この説明文書を必ず読むこと。
また、必要なときに読めるよう大切に保存すること。」等の文言が記載されている。

添付文書は開封時に一度目を通されれば十分というものでなく、実際に使用する人やその時の状態等によって留意されるべき事項が異なってくるため、必要なときにいつでも取り出して読むことができるように保管される必要がある。

一般用医薬品を使用した人が医療機関を受診する際にも、その添付文書を持参し、医師や薬剤師に見せて相談がなされることが重要である。

③ 販売名、薬効名及びリスク区分(人体に直接使用しない検査薬では「販売名及び使用目的」)
通常の医薬品では、承認を受けた販売名が記載されている。

薬効名とは、その医薬品の薬効又は性質(例えば、主たる有効成分など)が簡潔な分かりやすい表現で示されたもので、販売名に薬効名が含まれているような場合には(例えば、「○○○胃腸薬」など)、薬効名の記載は省略されることがある。

④ 製品の特徴
医薬品を使用する人に、その製品の概要を分かりやすく説明することを目的として記載されている(概要を知るために必要な内容を簡潔に記載)。
⑤ 使用上の注意
「してはいけないこと」、「相談すること」及び「その他の注意」から構成され、適正使用のために重要と考えられる項目が前段に記載されている。

「使用上の注意」、「してはいけないこと」及び「相談すること」の各項目の見出しには、それぞれ統一された標識的マークが付されている。
○ してはいけないこと
守らないと症状が悪化する事項、副作用又は事故等が起こりやすくなる事項について記載されている。

(a) 「次の人は使用(服用)しないこと」
重篤な副作用として、ショック(アナフィラキシー)、皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症、喘息等が掲げられている医薬品では、アレルギーの既往歴がある人等は使用しないこととして記載されている。

(b) 「次の部位には使用しないこと」
局所に適用する医薬品は、患部の状態によっては症状を悪化させたり、誤った部位に使用すると有害事象を生じたりするおそれがある。

(c) 「本剤を使用(服用)している間は、次の医薬品を使用(服用)しないこと」
要指導医薬品又は一般用医薬品は、複数の有効成分が配合されている場合が多く、使用方法や効能・効果が異なる医薬品同士でも、同一成分又は類似の作用を有する成分が重複することがある。

(d) その他「してはいけないこと」
小児では通常当てはまらない内容もあるが、小児に使用される医薬品においても、その医薬品の配合成分に基づく一般的な注意事項として記載されている。

「服用後、乗物又は機械類の運転操作をしないこと」
その医薬品に配合されている成分の作用によって眠気や異常なまぶしさ等が引き起こされると、重大な事故につながるおそれがあるため、その症状の内容とともに注意事項が記載されている。

「授乳中の人は本剤を服用しないか、本剤を服用する場合は授乳を避けること」

「服用前後は飲酒しないこと」
摂取されたアルコールによって、医薬品の作用の増強、副作用を生じる危険性の増大等が予測される場合に記載されている。

「長期連用しないこと」「○日以上(継続して)使用(服用)しないこと」「症状があるときのみの使用にとどめ、連用しないこと」等
○ 相談すること
その医薬品を使用する前に、その適否について専門家に相談した上で適切な判断がなされるべきである場合として、次のような記載がある。
(a) 「医師(又は歯科医師)の治療を受けている人」
(b) 「妊婦又は妊娠していると思われる人」
(c) 「授乳中の人」
(d) 「高齢者」
(e) 「薬などによりアレルギー症状を起こしたことがある人」
(f) 「次の症状がある人」
(g) 「次の診断を受けた人」

その医薬品を使用したあとに、副作用と考えられる症状等を生じた場合、薬理作用から発現が予測される軽微な症状が見られた場合や、症状の改善がみられない場合には、いったん使用を中止した上で適切な対応が円滑に図られるよう、次のような記載がなされている。

(a) 副作用と考えられる症状を生じた場合に関する記載
i) 「使用(服用)後、次の症状が現れた場合」
ii) 「まれに下記の重篤な症状が現れることがあります。その場合はただちに医師の診療を受けること」

副作用については、

i) まず一般的な副作用について発現部位別に症状が記載され、そのあとに続けて、
ii) まれに発生する重篤な副作用について副作用名ごとに症状が記載されている。

漢方処方製剤では、ある程度の期間継続して使用されることにより効果が得られるとされているものが多いが、長期連用する場合には、専門家に相談する旨が記載されている(本記載がない漢方処方製剤は短期の使用に限られるもの)。

○ その他の注意
⑥ 効能又は効果(一般用検査薬では「使用目的」)
一般の生活者が自ら判断できる症状、用途等が示されている。なお、「適応症」として記載されている場合もある。

⑦ 用法及び用量(一般用検査薬では「使用方法」)
年齢区分、1回用量、1日の使用回数等について一般の生活者に分かりやすく、表形式で示されるなど工夫して記載されている。
小児における使用に関して認められていない年齢区分(使用年齢の制限)がある場合は、当該年齢区分に当たる小児に使用させない旨が記載される。
このほか、定められた用法・用量を厳守する旨や、剤形・形状に由来する必要な注意。

⑧ 成分及び分量(一般用検査薬では「キットの内容及び成分・分量」)
有効成分の名称(一般的名称のあるものについては、その一般的名称。有効成分が不明なものにあっては、その本質及び製造方法の要旨。)及び分量が記載されている。

医薬品の添加物は、それ自体積極的な薬効を期待して配合されるものでなく、製剤としての品質、有効性及び安全性を高めることを目的として配合されているが、アレルギーの原因となり得ることが知られているものもあり、その成分に対するアレルギーの既往歴がある人では使用を避ける必要がある。

尿や便が着色することがある旨の注意や、服用後、尿や便の検査値に影響を与えることがある場合の注意等、配合成分(有効成分及び添加物)に関連した使用上の注意事項がある場合には、成分及び分量の項目に続けて、これと区別して記載されている。

⑨ 病気の予防・症状の改善につながる事項(いわゆる「養生訓」)
⑩ 保管及び取扱い上の注意
(a) 「直射日光の当たらない(湿気の少ない)涼しい場所に(密栓して)保管すること」
シロップ剤などは変質しやすいため、開封後は冷蔵庫内に保管されるのが望ましいとされている。錠剤、カプセル剤、散剤等では、取り出したときに室温との急な温度差で湿気を帯びるおそれがあるため、冷蔵庫内での保管は不適当である。

(b) 「小児の手の届かないところに保管すること」

(c) 「他の容器に入れ替えないこと。(誤用の原因になったり品質が変わる)」
誤用の原因となるおそれがある。

(d) その他「他の人と共用しないこと」等

⑪ 消費者相談窓口
⑫ 製造販売業者の名称及び所在地

2)製品表示の読み方
医薬品によっては添付文書の形でなく、法第52条の規定に基づく「用法、用量その他使用及び取扱い上必要な注意」等の記載を、外箱等に行っている場合がある。

使用上の注意の記載から以下の事項については、外箱等にも記載されている。

1回服用量中 0.1mL を超えるアルコールを含有する内服液剤(滋養強壮を目的とするもの)については、例えば「アルコール含有○○mL 以下」のように、アルコールを含有する旨及びその分量が記載されている。

添付文書を見なくても適切な保管がなされるよう、その容器や包装にも、保管に関する注意事項が記載されている。

使用期限の表示については、適切な保存条件の下で製造後3年を超えて性状及び品質が安定であることが確認されている医薬品において法的な表示義務はないが、流通管理等の便宜上、外箱等に記載されるのが通常となっている(配置販売される医薬品では、「配置期限」として記載)。

表示された「使用期限」は、未開封状態で保管された場合に品質が保持される期限である。
3)安全性情報など、その他の情報
医薬品の製造販売業者等は、医薬品の有効性及び安全性に関する事項その他医薬品の適正な使用のために必要な情報を収集し、検討するとともに、薬局開設者、店舗販売業者、配置販売業者及びそこに従事する薬剤師や登録販売者に対して、提供するよう努めなければならないこととされている。

【緊急安全性情報】
医薬品、医療機器又は再生医療等製品について緊急かつ重大な注意喚起や使用制限に係る対策が必要な状況にある場合に、厚生労働省からの命令、指示、製造販売業者の自主決定等に基づいて作成される。

電子メール等による情報提供(1か月以内)等により情報伝達されるものである。A4サイズの黄色地の印刷物で、イエローレターとも呼ばれる。

小柴胡湯による間質性肺炎に関する緊急安全性情報(平成8年3月)のように、一般用医薬品にも関係する緊急安全性情報が発出されたこともある。

【安全性速報】
薬品、医療機器又は再生医療等製品について一般的な使用上の注意の改訂情報よりも迅速な注意喚起や適正使用のための対応の注意喚起が必要な状況にある場合に、厚生労働省からの命令、指示、製造販売業者の自主決定等に基づいて作成される。

電子メール等による情報提供(1か月以内)等により情報伝達されるものである。A4サイズの青色地の印刷物で、ブルーレターとも呼ばれる。

【医薬品・医療機器等安全性情報】
厚生労働省においては、医薬品(一般用医薬品を含む)、医療機器等による重要な副作用、不具合等に関する情報をとりまとめ、「医薬品・医療機器等安全性情報」として、広く医薬関係者向けに情報提供を行っている。

医薬品・医療機器等安全性情報は、各都道府県、保健所設置市及び特別区、関係学会等への冊子の送付がなされているほか、厚生労働省ホームページ及び総合機構ホームページへ掲載されるとともに、医学・薬学関係の専門誌等にも転載される。

【総合機構ホームページ】
総合機構のホームページでは、添付文書情報、厚生労働省より発行される「医薬品・医療機器等安全性情報」のほか、要指導医薬品及び一般用医薬品に関連した以下のような情報が掲載されている。

総合機構では、医薬品・医療機器の安全性に関する特に重要な情報が発出されたときに、ホームページに掲載するとともに、その情報を電子メールによりタイムリーに配信する医薬品医療機器情報配信サービス(PMDA メディナビ)を行っている。このサービスは誰でも利用可能であり、最新の情報を入手することができる。
4)購入者等に対する情報提供への活用
製造販売業者等から提供される情報の活用その他必要な情報の収集、検討及び利用を行うことに努めなければならないとされている

【添付文書情報の活用】
添付文書については、通常、外箱等に封入されていることから、使用上の注意等がすべて外箱等に記載されている医薬品以外では、開封しなければ現物を確認することは難しい。

総合機構では、医療用医薬品及び医療機器のほか、要指導医薬品又は一般用医薬品についても添付文書情報を、平成19年3月から順次、ホームページへ掲載している。

製薬企業によっては、自社製品について添付文書集を作成し、医薬関係者に提供している場合もある。

医薬品の販売等に従事する専門家においては、封入されている添付文書の実物に代えて、こうした添付文書情報を活用することによって、医薬品の適切な選択、適正な使用が図られるよう、購入者等に対して情報提供を行うことが可能である。

こちらの記事も読まれています

  1. 漢方情報サイトmeguryのno-image

    登録販売者試験対策まとめ・勉強のポイントを解説|『第5章 医薬品副作用被害救済制度』

  2. 漢方情報サイトmeguryのno-image

    登録販売者試験の勉強法・合格のための傾向と対策|『第3章 咳止め・痰を出しやすくする薬(鎮咳去痰薬)』

  3. 漢方情報サイトmeguryのno-image

    登録販売者試験の勉強法・合格のための傾向と対策|『第3章 口腔咽喉薬、うがい薬(含嗽薬)』

  4. 【登録販売者が教える】独学で学べる登録販売者試験のテキストおすすめ10選!

    【登録販売者が教える】独学で学べる登録販売者試験のテキストおすすめ10選!

  5. 漢方情報サイトmeguryのno-image

    登録販売者試験対策まとめ・勉強のポイントを解説|『第5章 Ⅱ 医薬品の安全対策』

  6. 漢方情報サイトmeguryのno-image

    登録販売者試験の勉強法・合格のための傾向と対策|『第3章 胃の薬(制酸薬、健胃薬、消化薬)』

  7. 【東京都】2021年度の登録販売者試験|試験日程や過去問・試験結果・合格率まとめ

    【東京都】2021年度の登録販売者試験|試験日程や過去問・試験結果・合格率まとめ

  8. 【島根県】2021年度の登録販売者試験|試験日程や過去問・試験結果・合格率まとめ

    【島根県】2021年度の登録販売者試験|試験日程や過去問・試験結果・合格率まとめ

  9. 漢方情報サイトmeguryのno-image

    登録販売者試験の勉強法・合格のための傾向と対策|『第3章 高コレステロール改善薬』

  10. 【群馬県】2021年度の登録販売者試験|試験日程や過去問・試験結果・合格率まとめ

    【群馬県】2021年度の登録販売者試験|試験日程や過去問・試験結果・合格率まとめ

  11. 漢方情報サイトmeguryのno-image

    登録販売者試験対策|『第3章 XIII 滋養強壮保健薬』

  12. 漢方情報サイトmeguryのno-image

    登録販売者試験対策|『第3章 肌の角質化、かさつき等を改善する配合成分』

登録販売者試験