登録販売者試験の勉強法・合格のための傾向と対策|『第3章 Ⅸ 眼科用薬』

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Ⅸ 眼科用薬

眼の不調は、一般的に自覚されるものとして、目の疲れやかすみ、痒みなどがある。

コンタクトレンズ装着液については、配合成分としてあらかじめ定められた範囲内の成分のみを含む等の基準に当てはまる製品については、医薬部外品として認められている。

一般用医薬品の点眼薬

①人工涙液

涙液成分を補うことを目的。
目の疲れや乾き、コンタクトレンズ装着時の不快感等に用いられる。

②一般点眼薬

目の疲れや痒み、結膜充血等の症状を抑える成分が配合されている。

③抗菌性点眼薬

抗菌成分が配合。
結膜炎(はやり目)やものもらい(麦粒腫)、眼瞼炎(まぶたのただれ)等に用いられる。

④アレルギー用点眼薬

花粉、ハウスダスト等のアレルゲンによる目のアレルギー症状(流涙、目の痒み、結膜充血等)の緩和。

洗眼薬は、目の洗浄、眼病予防(水泳のあと、埃や汗が目に入ったとき等)に用いられる。
主な配合成分として涙液成分のほか、抗炎症成分、抗ヒスタミン成分等が用いられる。

点眼薬における一般的な注意

①点眼方法

点眼薬は、結膜嚢に適用するものであるため、通常、無菌的に製造されている。

点眼の際に容器の先端が眼瞼まぶた)や 睫毛(まつげ)に触れると、雑菌が薬液に混入して汚染を生じる原因となる。触れないように注意しながら1滴ずつ正確に点眼する。

1滴の薬液の量は約50μL であるのに対して、結膜嚢の容積は30μL 程度。

一度に何滴も点眼しても効果が増すわけではなく、むしろ薬液が鼻腔内へ流れ込み、鼻粘膜や喉から吸収されて、副作用を起こしやすくなる。

点眼後は、数秒間、眼瞼(まぶた)を閉じて、薬液を結膜嚢内に行き渡らせる。
目頭を押さえると、薬液が鼻腔内へ流れ込むのを防ぐことができ、効果的とされる。

②保管及び取扱い上の注意

別の人が使用している点眼薬は、容器の先端が 睫毛(まつげ)等に触れる等して中身が汚染されている可能性があり、共用することは避けることとされている。

点眼薬の容器に記載されている使用期限は、未開封の状態におけるもの。

③コンタクトレンズ使用時の点眼法

コンタクトレンズをしたままでの点眼は、ソフトコンタクトレンズ、ハードコンタクトレンズに関わらず、添付文書に使用可能と記載されてない限り行うべきでない。

通常、ソフトコンタクトレンズは水分を含みやすく、防腐剤などの配合成分がレンズに吸着されて、角膜に障害を引き起こす原因となるおそれがある。

眼科用薬に共通する主な副作用

局所性の副作用として、目の充血や痒み、腫れがあらわれることがある。
これらの副作用は、点眼薬が適応とする症状と区別することが難しい。

全身性の副作用としては、皮膚に発疹、発赤、痒み等が現れることがある。

この場合、一般の生活者においては、原因が眼科用薬によるものと思い至らず、アレルギー用薬や外皮用薬が使用されることがある。

相互作用

医師から処方された点眼薬を使用している場合には、一般用医薬品の点眼薬を併用すると、治療中の疾患に悪影響を生じることがある。

受診勧奨

一般用医薬品の点眼薬には、緑内障の症状を改善できるものはなく、目のかすみが緑内障による症状であった場合には効果が期待できないばかりでなく、配合されている成分によっては、緑内障の悪化につながるおそれがある場合がある。

目の痛みが激しい場合には、急性緑内障、角膜潰瘍、眼球への外傷等を生じている可能性があり、その場合、すみやかに眼科専門医による適切な処置が施されなければ、視力障害等の後遺症を生じるおそれがある。

目の調節機能を改善する配合成分

自律神経系の伝達物質であるアセチルコリンは、水晶体の周りを囲んでいる毛様体に作用して、目の調節機能に関与している。

目を酷使すると、アセチルコリンを分解する酵素(コリンエステラーゼ)の働きが活発になり、目の調節機能が低下し、目の疲れやかすみといった症状を生じる。

ネオスチグミンメチル硫酸塩

コリンエステラーゼの働きを抑える作用を示し、毛様体におけるアセチルコリンの働きを助けることで、目の調節機能を改善する。

目の充血、炎症を抑える配合成分

アドレナリン作動成分

結膜を通っている血管を収縮させて目の充血を除去する。

ナファゾリン塩酸塩、ナファゾリン硝酸塩、エフェドリン塩酸塩、テトラヒドロゾリン塩酸塩等のアドレナリン作動成分が配合。

連用又は頻回に使用すると、異常なまぶしさを感じたり、かえって充血を招くことがある。

5~6日間使用して症状の改善がみられない場合には、漫然と使用を継続することなく、医療機関(眼科)を受診する必要性を含め、専門家に相談がなされるべきである。

抗炎症成分

リゾチーム塩酸塩、グリチルリチン酸二カリウム

ベルベリンによる抗炎症作用を期待して、ベルベリン硫酸塩が配合されている場合もある。
リゾチーム塩酸塩については、点眼薬の配合成分として使用された場合であっても、まれにショック
(アナフィラキシー)のような全身性の重大な副作用を生じることがある。

イプシロン-アミノカプロン酸

炎症の原因となる物質の生成を抑える作用を示し、目の炎症を改善する効果を期待して用いられる。

プラノプロフェン

炎症の原因となる物質の生成を抑える作用を示し、目の炎症を改善する効果を期待して用いられる。

組織修復成分

アズレンスルホン酸ナトリウムやアラントイン

収斂成分

アズレンスルホン酸ナトリウム(水溶性アズレン)
眼粘膜のタンパク質と結合して皮膜を形成し、外部の刺激から保護する。

目の乾きを改善する配合成分

結膜や角膜の乾燥を防ぐ。

コンドロイチン硫酸ナトリウム
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール

ヒアルロン酸ナトリウムは、有効成分としてではなく添加物(粘稠化剤)として用いられ、コンドロイチン硫酸ナトリウムと結合することにより、その粘稠性を高める。

目の痒みを抑える配合成分

抗ヒスタミン成分

結膜に炎症を生じたような場合も、眼粘膜が刺激に対して敏感になり、肥満細胞からヒスタミンが遊離して痒みの症状を生じやすくなる。

ヒスタミンの働きを抑えることにより、目の痒みを和らげる。

ジフェンヒドラミン塩酸塩、クロルフェニラミンマレイン酸塩、ケトチフェン等

抗アレルギー成分

クロモグリク酸ナトリウム

肥満細胞からのヒスタミン遊離を抑える。
花粉、ハウスダスト(室内塵 )等による目のアレルギー症状の緩和。
アレルギー性でない結膜炎等に対しては無効。

抗菌作用を有する配合成分

サルファ剤

スルファメトキサゾール、スルファメトキサゾールナトリウム
すべての細菌に対して効果があるというわけではなく、また、ウイルスや真菌の感染に対する効果はない。
3~4日使用しても症状の改善がみられない場合⇨眼科専門医の診療を受けるなどの対応が必要である。

ホウ酸

洗眼薬として用時水に溶解し、結膜嚢の洗浄・消毒に用いられる。
抗菌作用による防腐効果を期待して、点眼薬の添加物(防腐剤)として配合されていることもある。

その他の配合成分(無機塩類、ビタミン類、アミノ酸)と配合目的

無機塩類

塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、硫酸マグネシウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム等

ビタミン成分

ビタミンA(パルミチン酸レチノール、酢酸レチノール等)

ビタミンAは、視細胞が光を感受する反応に関与していることから、視力調整等の反応を改善する効果を期待して用いられる。

ビタミンB2(フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム等)

リボフラビンの活性体であるフラビンアデニンジヌクレオチドは、角膜の酸素消費能を増加させ組織呼吸を亢進し、ビタミンB2欠乏が関与する角膜炎に対して改善効果を期待して用いる。

パンテノール、パントテン酸カルシウム等

パンテノール、パントテン酸カルシウム等は、自律神経系の伝達物質の産生に重要な成分であり、目の調節機能の回復を促す効果を期待して用いられる。

ビタミンB6(ピリドキシン塩酸塩等)

アミノ酸の代謝や神経伝達物質の合成に関与していることから、目の疲れ等の症状を改善する効果を期待して用いられる。

ビタミンB12(シアノコバラミン等)

目の調節機能を助ける作用を期待して用いられる。

ビタミンE(トコフェロール酢酸エステル等)

末梢の微小循環を促進させることにより、結膜充血、疲れ目等の症状を改善する効果を期待して用いられる。

アミノ酸成分

新陳代謝を促し、目の疲れを改善する。
アスパラギン酸カリウム、アスパラギン酸マグネシウム等が配合。

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