登録販売者試験の勉強法・合格のための傾向と対策|『第3章 腸の薬(整腸薬、止瀉薬、瀉下薬)』

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腸の不調、薬が症状を抑える仕組み

腸における消化、栄養成分や水分の吸収が正常に行われなかったり、腸管がその内容物を送り出す運動に異常が生じると、便秘や軟便、下痢といった症状が現れる。

水分の吸収は大半が小腸で行われ、大腸では腸内容物が糞便となる過程で適切な水分量に調整がなされる。

腸の働きは自律神経系により制御されている。

異常を生じる要因は腸自体やその内容物によるものだけでなく、腸以外の病気等が自律神経系を介して腸の働きに異常を生じさせる場合もある。

下痢が起こる主な要因

急性の下痢では、体の冷えや消化不良、細菌やウイルス等の消化器感染(食中毒など)、緊張等の精神的なストレスによるもの。

慢性の下痢

腸自体に病変を生じている可能性がある。

便秘が起こる主な要因

一過性の便秘では、環境変化等のストレスや医薬品の副作用など。

慢性の便秘

加齢や病気による腸の働きの低下、便意を繰り返し我慢し続けること等による腸管の感受性の低下など。

止瀉薬

(目的)下痢、食あたり、吐き下し、水あたり、下り腹、軟便等に用いられる。

配合成分としては、腸やその機能に直接働きかけるもののほか、腸管内の環境を整えて腸に対する悪影響を減らすことによる効果を期待するものもある。

瀉下薬(下剤)

(目的)便秘症状及び便秘に伴う肌荒れ、頭重、のぼせ、吹き出物、食欲不振、腹部膨満、腸内異常発酵、痔の症状の緩和、又は腸内容物の排除。

整腸薬、瀉下薬では、医薬部外品として製造販売されている製品もあるが、それらは人体に対する作用が緩和なものとして、配合できる成分やその上限量が定められている。

下痢・便秘の繰り返し等の場合における整腸については、医薬品においてのみ認められている。

代表的な配合成分等、主な副作用

整腸成分

(目的)腸内細菌のバランスを整える。

ビフィズス菌、アシドフィルス菌、ラクトミン、乳酸菌、酪酸菌等の生菌成分が用いられる。

生薬 効能・効果
ケツメイシ マメ科のエビスグサ又はカッシア・トーラの種子
ゲンノショウコ フウロソウ科のゲンノショウコの地上部
アセンヤク アカネ科のガンビールの葉及び若枝から得た水製乾燥エキス

トリメブチンマレイン酸塩

消化管(胃及び腸)の平滑筋に直接作用して、消化管の運動を調整する作用(消化管運動が低下しているときは亢進的に、運動が亢進しているときは抑制的に働く。)があるとされる。

まれに重篤な副作用として肝機能障害を生じることがある。

止瀉成分

収斂成分

次没食子酸ビスマス、次硝酸ビスマス等

腸内で発生した有毒物質を分解する作用も持つとされる。

細菌性の下痢や食中毒のときに使用して腸の運動を鎮めると、かえって状態を悪化させるおそれがある。

海外において長期連用した場合に精神神経症状が現れたとの報告がある。

1週間以上継続して使用しないこととされている。

胃潰瘍や十二指腸潰瘍の診断を受けた人では、損傷した粘膜からビスマスの吸収が高まるおそれがある。

タンニン酸アルブミン

まれに重篤な副作用としてショック(アナフィラキシー)を生じることがある。

牛乳に含まれるタンパク質(カゼイン)から精製された成分

牛乳にアレルギーがある人では使用を避ける必要がある。

ロペラミド塩酸塩

(目的)食べすぎ・飲みすぎによる下痢、寝冷えによる下痢の症状に用いられる。

食あたりや水あたりによる下痢については適用対象でない。

15歳未満の小児には適用がない。

効き目が強すぎて便秘が現れることがあり、まれに重篤な副作用としてイレウス様症状を生じることもある。

中枢神経系を抑制する作用もあり、副作用としてめまいや眠気が現れることがある。

腸内殺菌成分

ベルベリン塩化物、タンニン酸ベルベリン、アクリノール

木クレオソート

殺菌作用のほか、局所麻酔作用もあるとされる。

吸着成分

炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、乳酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、天然ケイ酸アルミニウム、ヒドロキシナフトエ酸アルミニウム等

瀉下成分

刺激性瀉下成分

(目的)腸管を刺激して反射的な腸の運動を引き起こすことによる瀉下作用。

小腸刺激性瀉下成分

ヒマシ油

小腸でリパーゼの働きによって生じる分解物が、小腸を刺激することで瀉下作用をもたらす。

3歳未満の乳幼児では使用を避けることとされている。

脂溶性の物質による中毒には使用を避ける必要がある。

大腸刺激性瀉下成分

センナ、センノシド

センナ中に存在するセンノシドは、胃や小腸で消化されないが、大腸に生息する腸内細菌によって分解され、分解生成物が大腸を刺激して瀉下作用をもたらすと考えられている。

乳児に下痢を生じるおそれがあり、母乳を与える女性では使用を避けるか、又は使用期間中の授乳を避ける必要がある。

ダイオウ

ダイオウもセンナと同様、センノシドを含み、大腸刺激性瀉下成分として用いられる。

ビサコジル

ビサコジルは、大腸のうち特に結腸や直腸の粘膜を刺激して、排便を促すと考えられている。

腸溶性製剤の場合、胃内でビサコジルが溶け出すおそれがあるため、服用前後1時間以内は制酸成分を含む胃腸薬の服用や牛乳の摂取を避けることとされている。

ピコスルファートナトリウム

胃や小腸では分解されないが、大腸に生息する腸内細菌によって分解されて、大腸への刺激作用を示すようになる。

無機塩類

酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム等のマグネシウムを含む成分

マグネシウムを含む成分は、一般に消化管からの吸収は少ないとされているが、一部は腸で吸収されて尿中に排泄されることが知られている。

腎臓病の診断を受けた人では、高マグネシウム血症を生じるおそれがある。

膨潤性瀉下成分

カルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム

腸内容物に水分が浸透しやすくする作用があり、糞便中の水分量を増して柔らかくすることによる瀉下作用を期待して用いられる。

マルツエキス

主成分である麦芽糖が腸内細菌によって分解(発酵)して生じるガスによって便通を促すとされている。

瀉下薬としては比較的作用が穏やかなため、主に乳幼児の便秘に用いられる。

水分不足に起因する便秘にはマルツエキスの効果は期待できない。

マルツエキスは麦芽糖を60%以上含んでおり水飴状で甘く、乳幼児の発育不良時の栄養補給にも用いられる。

漢方処方製剤

桂枝加芍薬湯、大黄甘草湯、大黄牡丹皮湯、麻子仁丸等

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