【はじめての漢方薬】漢方薬の特徴や飲み方までご紹介!気になる症状から漢方薬を選んでみましょう

漢方を調べる女性

漢方薬と聞くと、「何だか難しそう」「苦そう」なんてイメージがあり、興味はあるけれど実際に試すまでに時間がかかる人が多いです。

最近では身近にある薬局でも顆粒タイプの漢方薬や粉末タイプのものが販売されているため、気軽に購入する人が増えてきました。

特に女性特有の生理痛やPMSでお悩みの方や更年期で悩む方が漢方を取り入れている印象があります。

女性のおよそ8割が冷え性で悩んでいます。

西洋医学では完治が難しい『冷え症』も、実は漢方薬の得意分野であることも知られています。

漢方とは?

漢方とは漢方薬のイメージが強いですが、実は漢方薬だけでなく鍼灸や整体、薬膳なども漢方に含まれます。

「漢方」と「漢方薬」は別のものであることを理解しておきましょう。

漢方の考え方としては、身体が元々持っている自然治癒力を高めるためにどのような方法でアプローチをするかが大きなポイントです。

1つの症状を見るのではなく、身体全体を見て今どのような状態にあるのかを総合的に判断し、身体を正常な状態へと整えていきます。

漢方では、病気とまではいかない『なんとなく身体の調子が悪い状態(未病)』に対して効果的なのも大きな特徴です。

漢方薬の歴史:漢方薬は日本独自の伝統医学

漢方薬は日本独自で発達した伝統医学です。

漢方は、中国から日本に伝わった頃、中国の医学をそのまま使用していましたが、より日本人の体質や生活習慣に合うように研究され日本独自の漢方へと改善されてきました。

漢方が日本に伝わったのは6世紀頃といわれており、中国の文化とともに様々な医学も日本へと持ち込まれました。

江戸時代にはオランダから持ち込まれた医学「蘭方」に対して、中国(漢)の医学を「漢方」と呼ぶようになりました。

漢方薬の種類とその特徴

漢方薬は2種類以上の生薬から構成されている特徴があります。

漢方薬に含まれる生薬には、鉱物や植物の根や茎、貝殻などが含まれています。

みなさんが1度は聞いたことがある代表的な漢方薬「葛根湯」の中には、葛根や桂皮、大棗など7種類もの生薬が含まれているのです。

これらの生薬が組み合わさることにより様々な効果を発揮できるのが、漢方薬の最大の特徴です。

1つの生薬だけではできないことも他の生薬と組み合わさることで、また別の効果を発揮できる生薬もあります。

薬局・薬店は全国7万店舗以上

全国には薬局・薬店は7万店舗以上ありますが、漢方薬を専門としたお店はまだそれほど多くはありません。

漢方薬を処方するためには多くの知識と経験が必要であることや、その難しさから取り扱う店舗が少ないのが現状です。

店舗で生薬から漢方薬を作るためには薬剤師の資格が必要ですが、近年では登録販売者資格の保有者でも漢方薬を販売できる製品も数多く製品化されていることからこれから漢方薬店が広まる可能性があります。

代表的な漢方薬メーカー10社の特徴

国内の代表的な漢方薬メーカー10社をまとめています。

同じ漢方薬でも販売しているメーカーによってそれぞれの特徴は大きく異なります。

それぞれの特徴を簡単にまとめてみましたので参考にしてみてください。

ツムラの漢方薬

会社名 株式会社ツムラ
本社 東京都港区赤坂二丁目17番11号赤坂シグマタワービル
創業 1893年(明治26年)
特徴 医療用漢方薬の全国シェアNo.1

クラシエの漢方薬

会社名 クラシエホールディングス株式会社
本社 東京都港区海岸3-20-20ヨコソーレインボータワー
創業 1887年5月6日
特徴 医療用漢方シェアNo.2、生活用品も幅広く取り扱う

小太郎の漢方薬

会社名 小太郎漢方製薬株式会社
本社 大阪府大阪市北区中津二丁目5番23号
創業 1929年(昭和4年)1月
特徴 エキス製剤の漢方薬を初めて製造

イスクラの漢方薬

会社名 イスクラ産業株式会社
本社 東京都中央区日本橋一丁目14番2号
創業 1960年3月1日
特徴 パンダのマークでおなじみの日本中医薬研究会会員を展開

JPSの漢方薬

会社名 ジェーピーエス製薬株式会社
本社 神奈川県横浜市都筑区東山田4-42-22
創業 1960年
特徴 全ての漢方エキスを自社工場で製造

ロート製薬の漢方薬

会社名 ロート製薬株式会社
本社 大阪府大阪市生野区巽西1丁目8-1
創業 1899年2月22日
特徴 極潤やVロートでおなじみの製薬会社

タキザワ漢方廠の漢方薬

会社名 株式会社タキザワ漢方廠
本社 埼玉県さいたま市大宮区堀の内町2丁目623-1
創業 1967年3月29日
特徴 手軽に飲めるティーバッグ式漢方煎薬を展開中

ウチダ和漢薬の漢方薬

会社名 株式会社ウチダ和漢薬
本社 東京都荒川区東日暮里4-3-3
創業 1947年(昭和22年)9月

栃本天海堂の漢方薬

会社名 株式会社 栃本天海堂
本社 大阪市北区末広町3番21号
創業 昭和24年12月23日

山本漢方の漢方薬

会社名 山本漢方製薬株式会社
本社 愛知県小牧市多気東町157番地
創業 1977年(昭和52年)1月28日

漢方薬は内科でも処方してくれる

漢方薬は内科などの病院でも処方してもらえます。

薬局やドラッグストアで漢方薬を購入する場合はどの漢方薬が良いかを自ら選ぶ必要がありますが、病院なら医師の診察に基づいて選ばれるので安心感があります。

病院で処方される漢方薬の8割以上はツムラの医療用漢方製剤を使用されています。

漢方薬は保険適用なので手に入れやすい

病院で処方される漢方薬は保険適用なので薬局よりも安く購入できます。

一般的に病院で漢方薬を処方してもらうためには、初診料と薬代が必要です。

保険適用で3割負担となる場合、初診料はおよそ1,000円、薬代は2週間分で1,000~2,000円です。

保険適用の医療用漢方製剤は現在148種類あります。

あなたの体質に合わせて最適な漢方を処方してもらうためにも、東洋医学や漢方に精通した信頼できる医師に診断してもらうことをおすすめします。

漢方薬の正しい飲み方と飲むタイミング

漢方薬をはじめて服用する時にいつ飲むとよいのか気になるところですね。

漢方薬を服用する間隔は基本的には食前または食間です。

食前と食間とはいつ?

食前:食事をする30分程度前に飲む

食間:食事をしてから2時間後(食事と食事の間の意味)

漢方薬はなぜ食前に飲むと良いの?

漢方薬は基本的に食前に飲むと推奨されていますが、なぜ食前なのでしょうか。

食前などの胃の中が空腹時に服用することでより吸収率が高くなります。

食後では胃の中に食べ物が含まれているため、服用した漢方薬と胃の中の食べ物が混ざることで効果が薄くなってしまうことがあります。

そのためできるだけ胃の中が空である食前または食間に、空腹時に飲むことをおすすめされています。

漢方薬は飲み合わせに注意する

漢方薬は複数の生薬を含むため飲み合わせに注意しましょう。

漢方薬を服用する時にアルコールを飲酒したり、お茶で飲むなどをした場合には効果が薄れたり強く出すぎたりする可能性があります。

漢方薬を服用する時には水またはぬるま湯、お湯に溶かして飲みましょう。

また、病院で処方される薬がある場合にはそのお薬と併用して飲んでも良いかを医師または薬剤師に確認することも大切です。

漢方薬は飲み過ぎに注意する

漢方薬を飲む時には飲みすぎに注意しましょう。

医薬品の中でも漢方薬なら副作用が少ないから安心と思っている方も多くいます。

ですが、漢方薬もお薬なのでその作用により副作用が出る場合があります。

体質改善などで毎日服用する場合、万が一のみ忘れた場合には一度に2回分服用せずに時間を空けてから服用するようにしましょう。

漢方薬の効能・効果について

体質改善や症状を緩和したい時ってできるだけ早く効果が現れてほしいものです。

漢方薬は早いものでは服用した翌日から2、3日で効き目が現れることがあります。

まずはあなたに合った最適な漢方薬を処方されていることが前提ですが、効くまでの日数は人それぞれです。

漢方薬を飲み始めてから効き始めるまで不安になることがあります。

漢方薬の中には即効性を期待できるものもありますが、体質改善には時間がかかることもあります。

漢方薬はどのくらい飲み続けるとよいの?

できるだけ早く効果が現れて欲しい漢方薬ですが、どのくらい飲み続けるとよいのか気になりますね。

風邪などの頓服(症状が現れた時)で使用する場合は、服用期間は2、3日~1週間。

体質改善をする時には3ヶ月から半年程度飲み続ける必要があります。

身体のバランスが崩れた状態から元の健康な状態へ戻すためには時間がかかります。

あせらずに処方された漢方薬を飲み続けることが大切です。

特に漢方薬を飲み始めた最初の1ヶ月は欠かさずに飲み続ける習慣を身に着けましょう。

漢方薬は体質に合わせて処方する

漢方薬を処方する場合は症状で見るのではなくあなたの体質をチェックして最適な漢方薬を選びます。

漢方では体質を判断するためのものさしとして『証(しょう)』があります。

その人にあった証を知ることでどの漢方薬が最適なのかを判断します。

漢方薬は一人ひとりの証を知ることが大切

証を知ることはその人に合った最適な漢方薬を処方する上でとても大切です。

漢方薬の効能効果には「体力が充実していて」などの記載がされています。

体力がある人なのか、そうでないかを判断するのが「実と虚」、身体に熱があるのか冷えるのかを判断するものでは「寒と熱」があります。

ここでは証を知る上で必要な4つの要素について解説をしていきます。

実証と虚証

【特徴】
実証:体力が充実している
がっしりとした体格
声が大きくしっかりと聞こえる
食欲が旺盛
虚証:体力がなく弱々しい
細くて華奢な体格
声が小さくて細い
食が細い

陽証と陰証

【特徴】
陽証:暑がりで汗をかきやすい
胃腸が強くて便秘しやすい
高血圧
陰証:寒がりで身体が冷えやすい
胃腸が弱くてお通じの調子がよくない
低血圧

熱証と寒証

【特徴】
熱証:顔色が赤いまたは黄色
熱感>悪寒
口の渇きが強い
寒い時でも冷たいものを好む
寒証:顔色が黒いまたは白い
悪寒が強い
口の渇きが少ない、熱いものを飲みたがる
夏場でも熱いものを好む

表証と裏証

病気の位置が表と裏のどちらにあるかを判断します。

【特徴】
表証:身体の表面
発熱や身体痛
咽頭部の違和感
舌苔薄白
裏証:身体の内側
悪寒や腹痛
下痢
舌苔厚

八綱分類

実証と虚証、陽証と陰証、熱証と寒証、表証と裏証の分類から判断するものを八綱分類(はっこうぶんるい)といいます。

八綱分類は証を知る上での1つの要素です。このほかにも気血水弁証や四診などがありこれらを総合的に判断することでその人の証を確立していきます。

八綱分類の例

先ほど解説した八綱分類を元にいくつか例を挙げていきます。
【例】
表証+熱証+実証の場合は『表熱実証』
裏証+熱傷+実証の場合は『裏熱実証』

身体の不調の原因である「気・血・水」のバランスを診る

身体のバランスを診る上で必要な診断方法として気血水の状態を診る方法があります。

気血水のそれぞれの要素が正常ではないと様々な症状が身体には現れます。

全身を巡る気血水の3つの要素がバランスを取れていることが重要です。

気の役割と異常

私たちの身体の中には「気・血・水」の3つの要素が常に巡っていることで健康を保つことができています。

気(き)は元気の気、やる気の気ともいわれるもので大気中の空気や食べ物から取り入れられます。

体内の気が不足してしまうと「気虚(ききょ)」と呼ばれる状態となり、元気がなかったり疲れやすくなり結果的に疲労倦怠感や胃腸虚弱などの症状にも繋がります。

逆に気が滞ってしまうことを「気滞(きたい)」と呼ばれ、憂鬱な状態やヒステリーなどの精神的な症状が起こる場合があります。

気とは身体の中で上から下へと流れるものですが、逆に流れる状態を「気逆(きぎゃく)」と呼び嘔吐感や咳、冷えやのぼせにも繋がります。

血の役割と異常

血(けつ)は全身を巡っている血液のことであり身体の各臓器や組織に栄養を与える役割をします。

体内を巡る血が不足してその働きが低下している状態を「血虚(けっきょ)」と呼び、貧血や血行不良、皮膚の乾燥などの症状が現れます。

体内を巡る血が滞っている状態を「瘀血(おけつ)」と呼び血行不良により顔色が黒く見えたり舌や歯茎が赤紫色に変化するなどの症状が現れます。

水の役割と異常

水(すい)とは身体を巡る血液以外の全ての体液のことをいい、汗や唾液、関節の中に含まれる液体(関節液)などを表し体内に溜まった老廃物を対外に排出したり身体に必要な水分のバランスを保つ役割があります。

水分バランスを整えてくれる水ですが、身体のバランスが崩れて「陰虚(いんきょ)」と呼ばれる状態になると尿の量が増えて脱水症状が起きることで口の渇きや皮膚が乾燥している状態になります。

さらに体内にある水が滞っている状態のことを「水滞(すいたい)や水毒(すいどく)」と呼ばれ、頭に水が滞っていると頭痛やめまい、下半身に滞っているとむくみなどの症状が現れます。

よくある身体の悩みと代表的な漢方薬

お悩みの症状を選んでみましょう。代表的なお悩みをまとめてみました。

ご自身で漢方薬を選ぶ時の参考にしてみてください。

更年期に使用される代表的な漢方薬

男性の更年期に使用される代表的な漢方薬

咳などの症状に使用される代表的な漢方薬

鼻炎に使用される代表的な漢方薬

こむらがえり(足のつり)に使用される代表的な漢方薬

芍薬甘草湯は『傷寒論』にも記載がされているほど古くから使用されている、即効性のある漢方薬です。

特に、足のつりによく使用される漢方薬としても有名です。

  • 芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)

下痢に使用される代表的な漢方薬

疲れが気になる時に使用される代表的な漢方薬

ダイエットに使用される代表的な漢方薬

  • 防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
  • 防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
  • 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
  • 大柴胡湯(だいさいことう)

耳鳴りに使用される代表的な漢方薬

  • 八味地黄丸(はちみじおうがん)
  • 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
  • 七物降下湯(しちもつこうかとう)

生理痛や生理不順に使用される代表的な漢方薬

冷え性に使用される代表的な漢方薬

頻尿に使用される代表的な漢方薬

偏頭痛に使用される代表的な漢方薬

痔に使用される代表的な漢方薬

腰の痛みに使用される代表的な漢方薬

  • 八味地黄丸(はちみじおうがん)
  • 桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
  • 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

ニキビに使用される代表的な漢方薬

蕁麻疹に使用される代表的な漢方薬

  • 十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)

漢方薬は授乳中に飲んでも大丈夫?

妊娠中や授乳中の女性の身体はとてもデリケートなので、赤ちゃんへの影響も大きいです。

漢方薬を服用する場合は医師に相談の上で使用することをおすすめします。

まとめ

漢方薬の考え方や症状に合わせた代表的な漢方薬など、漢方薬に関する情報をご紹介してきました。

漢方薬について正しい知識を身に着けて、十分に理解した上で飲むことで、よりその効果を発揮します。

病気とまではいかないけれど何となく調子が悪いなと感じた時や、体質改善を行いたい時に漢方薬は効果的です。

特に女性に多いお悩みである身体の冷えや更年期による肩こりにもおすすめです。

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